法人 税額の計算

税額 = 所得金額 × 税率  - 税額控除
法人の種類詳細所得金額が800万円以下の部分所得金額が800万円超の部分
普通法人等① 資本金1億円以下の法人15%23.2%
② 資本金1億円超の法人と相互会社23.2%
協同組合等15%19%
公益法人等① 公益社団法人、公益財団法人及び非営利型法人15%23.2%
② その他の公益法人15%19%
人格のない社団等15% 23.2%
特定の医療法人① ②以外15%19%
② 適用除外事業者19%19%

法人が支払を受ける預貯金の利子、公社債の利子、合同運用信託の収益の分配等にかかる所得税額は、元本の所有期間に応じて利子や分配金が決まるため、所得税法等の規定により源泉徴収された所得税および復興特別所得税の額(以下「所得税等の額」といいます。)は、法人税の額から全額控除することができます。 しかし剰余金の配当、利益の配当、剰余金の分配、投資信託の収益の分配にかかる所得税額等は、その所得税額のうち元本を所有していた期間に対応する部分の金額だけ控除することができます。 

(所得税額控除の方法)

控除の区分内   容
全 額 控 除    ⑴預貯金の利子、公社債の利子、合同運用信託の収益の分配等にかかる所得税額等
⑵特定目的信託の社債的受益権の収益の分配、公社債等運用投資信託の収益の分配、公社債投資信託の収益の分配にかかる所得税額等
期間に応じて控除剰余金の配当、利益の配当、剰余金の分配、投資信託の収益の分配にかかる所得税額等

次のような剰余金の配当等(以下「配当等」といいます。)に係る所得税等の額については、元本の所有期間に対応する部分の額のみが所得税額控除の対象になります。

(国税庁HPより)

内   容
法人から受ける剰余金の配当(特定公社債等運用投資信託の受益権、社債的受益権に係るもの、資本剰余金の減少に伴うものならびに分割型分割によるものおよび株式分配を除きます。)、利益の配当(分割型分割によるものおよび株式分配を除きます。)、剰余金の分配(みなし配当を除きます。)または金銭の分配(投資信託および投資法人に関する法律または資産の流動化に関する法律に規定する金銭の分配をいいます。)
集団投資信託(合同運用信託、公社債投資信託および公社債等運用投資信託(特定社債等運用投資信託を除きます。)を除きます。)の収益の分配
国外投資信託の配当等
国外株式等の配当等
一定の短期公社債以外の割引債の償還差益 ただし割引債の取得者と償還を受ける者が異なる場合は、償還を受ける者が所得税等の税額控除を受けることになります。

所有期間対応分の計方法には、⑴原則的な方法と⑵簡便法とがあり、事業年度ごとに自由に選択することができます。

(1) 原則的な方法

元本の銘柄ごと、所有期間の月数ごとに次の算式により計算します。

区分計算式
控除の対象となる所得税等の額配⁢当⁢等⁢に⁢対⁢す⁢る⁢所⁢得⁢税⁢等⁢の⁢額×⑴⑵
⑴ 分母の期間のうちその元本を所有していた期間の月数
⑵ 配当等の計算の基礎となった期間の月数

(2) 簡便法

配当等に係る元本を「株式および出資」と「集団投資信託の受益権」とに区分し、さらにこれを配当等の計算期間が1年を超えるものと1年以下のものとに区分して、その区分に属するすべての元本について、その銘柄ごとに次の算式により計算します。

区   分計算方法
配当等の計算期間が1年以下のものそ⁢の⁢所⁢得⁢税⁢等⁢の⁢額×[𝐴+(𝐵−𝐴)×1/2]𝐵
配当等の計算期間が1年を超えるものそ⁢の⁢所⁢得⁢税⁢等⁢の⁢額×[𝐴+(𝐵−𝐴)×1/12]𝐵
(注1) A = 配当等の計算の基礎となった期間の開始時に所有していた元本の数
    B = 配当等の計算の基礎となった期間の終了時に所有していた元本の数

法人が各事業年度に試験研究費の額がある場合に、試験研究費に一定割合を乗じて計算した金額を、その事業年度の法人税額から控除する制度です。 その研究開発税制は、下記のとおり3種類の制度で構成されています。

選  択制度の種類内    容
どちらか一つ選択                     一般試験研究費の額に係る税額控除制度         青色申告法人の各事業年度において、試験研究費の額がある場合に、その試験研究費の額に一定割合を乗じて計算した金額を、その事業年度の法人税額から控除するものです。
中小企業技術基盤強化税制中小企業者(適用除外事業者または通算制度における適用除外事業者を除きます。)または農業協同組合等である青色申告法人の各事業年度において、試験研究費の額がある場合に、上記の「一般試験研究費の額に係る税額控除制度」に代えて適用するときは、その試験研究費の額に一定割合を乗じて計算した金額を、その事業年度の法人税額から控除するものです。
別枠特別試験研究費の額に係る税額控除制度青色申告法人の各事業年度において特別試験研究費の額がある場合に、上記「一般試験研究費の額に係る税額控除制度」および「中小企業技術基盤強化税制」の制度とは別枠でその特別試験研究費の額の一定割合の金額をその事業年度の法人税額から控除するものです。

試験研究とは、事物、機能、現象などについて新たな知見を得るため又は利用可能な知見の新たな応用を考案するために行う創造的で体系的な調査、収集、分析その他の活動のうち自然科学に係るものをいい、新製品の製造又は新技術の改良、考案若しくは発明に係るものに限らず、現に生産中の製品の製造又は既存の技術の改良、考案若しくは発明に係るものも含まれる。(令3年課法2-21「四」により追加、令4年課法2-14「四」により改正)

措置法第42条の4第19項第1号イ(1)に規定する試験研究には、例えば、次に掲げる活動は含まれない。(令3年課法2-21「四」により追加、令4年課法2-14「四」、令5年課法2-8「二」により改正)

番号試験研究費に含まれない具体例
1    人文科学及び社会科学に係る活動
2リバースエンジニアリング(既に実用化されている製品又は技術の構造や仕組み等に係る情報を自社の製品又は技術にそのまま活用することのみを目的として、当該情報を解析することをいう。)その他の単なる模倣を目的とする活動
3事務員による事務処理手順の変更若しくは簡素化又は部署編成の変更
4既存のマーケティング手法若しくは販売手法の導入等の販売技術若しくは販売方法の改良又は販路の開拓
5性能向上を目的としないことが明らかな開発業務の一部として行うデザインの考案
6[5]により考案されたデザインに基づき行う設計又は試作
7製品に特定の表示をするための許可申請のために行うデータ集積等の臨床実験
8完成品の販売のために行うマーケティング調査又は消費者アンケートの収集
9既存の財務分析又は在庫管理の方法の導入
10既存製品の品質管理、完成品の製品検査、環境管理
11生産調整のために行う機械設備の移転又は製造ラインの配置転換
12生産方法、量産方法が技術的に確立している製品を量産化するための試作
13特許の出願及び訴訟に関する事務手続
14地質、海洋又は天体等の調査又は探査に係る一般的な情報の収集
15製品マスター完成後の市場販売目的のソフトウエアに係るプログラムの機能上の障害の除去等の機能維持に係る活動
16ソフトウエア開発に係るシステム運用管理、ユーザードキュメントの作成、ユーザーサポート及びソフトウエアと明確に区分されるコンテンツの制作

青色申告法人の各事業年度において、試験研究費の額がある場合に、その試験研究費の額に一定割合を乗じて計算した金額を、その事業年度の法人税額から控除する制度です。

中小企業者または農業協同組合等である青色申告法人の各事業年度において、試験研究費の額がある場合に、上記の「一般試験研究費の額に係る税額控除制度」に代えて適用するときは、その試験研究費の額に一定割合を乗じて計算した金額を、その事業年度の法人税額から控除する制度です。

この制度は、青色申告法人の各事業年度において特別試験研究費の額がある場合に、上記「一般試験研究費の額に係る税額控除制度」および「中小企業技術基盤強化税制」の制度とは別枠でその特別試験研究費の額の一定割合の金額をその事業年度の法人税額から控除する制度です。

特別試験研究費の額(法第42条の4第19項第10号)
試験研究費の額のうち国の試験研究機関、大学その他の者と共同して行う試験研究(共同試験研究)、国の試験研究機関、大学その他の者に委託する試験研究(委託試験研究)、中小企業者からその有する知的財産権の設定又は許諾を受けて行う試験研究、新規高度研究業務従事者に対して人件費を支出して行う試験研究その他の政令で定める試験研究に係る試験研究費の額として政令で定めるものをいいます。

なお、「一般試験研究費の額に係る税額控除制度」または「中小企業技術基盤強化税制」の計算の基礎に含めた試験研究費の額は、特別試験研究費の額に含めないこととなります